HISTORY BLOG

島村楽器の国産ギターブランド「HISTORY」のブログ

HISTORYの新たな一歩!Rugged(ラギット)仕上げモデル発売!

こんにちは開発担当のヨシザワです。

今回は島村楽器のオリジナルブランド、HISTORYから発売される最新モデル "RH(RUGGED-HISTORY)シリーズ" のご紹介です。
このシリーズ最大の特徴である「ラギット」仕上げにフォーカスし、これまでのHISTORYとは一味違う渋いテイストに仕上がったモデルの誕生裏話をご紹介していきます。

f:id:shimamura-music:20180115144001p:plain
https://www.shimamura.co.jp/originalbrand/history/www.shimamura.co.jp

ラギットとは?

「ラギット:Rugged」
→ラギットとは、英語でいかつい、無骨な、荒削りな、という意味。

男らしさや無骨さを意味することが多く、ファッション業界ではリメイクや新品を古着風に手を加えたものを指しています。
実際に時を経たヴィンテージや、ユーズドなどとは異なり、あくまで新品をベースに独特な風合いを施し、こなれた感じを演出する加工方法です。
RH(RUGGED-HISTORY)シリーズではこのラギットに仕上げたモデルになっています。

RH(RUGGED-HISTORY)シリーズ誕生秘話

このところ国内外の各社から、新品なのに塗装が傷だらけの楽器が発売されていますね。
これらは一般的にレリック(Fender社の登録商標)と呼ばれ、キズによる塗装の剥離やヒビ割れなどのダメージを意図的に与えた仕上げです。ヴィンテージギターのように使い込んだ感じが再現されており人気があります。

GOTOH Relic Seriesの登場

f:id:shimamura-music:20180115145114p:plain

高い品質と信頼性で、国内はもとより海外大手ブランドにも採用されているGOTOHのパーツ。
HISTORYでもブランド創設からずっと採用しているパーツですが、そのGOTOHからRelic Seriesなる一連のラインナップが発売されました。
当然、純正加工品ですから「ギアまで錆びていて使えない」といったような本末転倒な事は一切無く、精度抜群のGOTOHクオリティ。これは使わない手はありませんね。

そこでRugged(ラギット)

ここ開発部門にも、HISTORYでレリックのようなモデルを発売してほしいという要望がたくさん届くようになってきました。
GOTOHのパーツはそんな盛り上がりを後押しするようなタイミングで発売、まさに機が熟したという感じですね。


さて実際に開発を開始してみると、その難しさが分かってきました。希望する質感のイメージは人それぞれ。
HISTORYというブランドでどこまで「攻める」のか議論を重ねました。「程よくこなれた渋い風合いにしたい!でも塗装にダメージを与えるような深い傷は入れたくないな〜。」「デッドストックほどピカピカではないけど、レリックと呼ぶには傷が少ないし・・・。」
議論の末、ようやくHISTORYらしい仕上げの基準が決まりましたが、既存の名称がどうもしっくりきません。
おそらく別の呼称にしないと誤解を与えてしまうので、ネーミングはかなり悩みました。
悩むこと数か月・・・、ファッション業界で使われている"Rugged"と命名しました。
あくまで新品で、基本性能を保ちながらも、適度に使い込まれた雰囲気。
それが伝わる新しいネーミングです。

f:id:shimamura-music:20180115145747p:plain


RH(RUGGED-HISTORY)シリーズの特徴

特注パーツ(金属部品)

HISTORYにはオリジナルのネックジョイント“FAST-ACTION-JOINT”のメタルプレートをはじめ、GOTOH製ではない独自のパーツがいくつもあります。
GOTOHさんにご協力頂き同じメッキ処理で特注してもらうことになりました。

f:id:shimamura-music:20180115145833j:plainf:id:shimamura-music:20180115145845j:plain


特注パーツ(樹脂部品)

金属パーツまでは解決しましたが、樹脂パーツにもピックガードやらノブやら・・・オリジナル部品がたくさんありますね〜。
HISTORY開発スタッフで1個1個、愛情をこめてRugged加工をしました。

f:id:shimamura-music:20180115145912j:plainf:id:shimamura-music:20180115145920j:plain

ラッカー塗装仕上げ

f:id:shimamura-music:20180115145331p:plain

塗装には木材を保護する役割があります。
冬に暖房を効かせたカラカラに乾燥した部屋で演奏したかと思えば、梅雨時にはジメジメの中ギグケースを背負ってスタジオに行かないといけない場合もありますね。生地が剥きだしになった状態では、天候によって状態が左右されてしまう恐れがあります。
また音質そのものにも違いが出ます。
無塗装やそれに近い仕上げではオープンな響きが魅力ですが、一方で塗装でしっかり固めたからこそ得られる芯のあるサウンドにはまた別の魅力があります。
HISTORYでは四季のある日本の環境で通年安定したサウンドを提供し、かつ外観はラッカーならではの落ち着いた風合いを両立させようと考え「ポリ系の中塗り/トップコートはニトロセルロースラッカー仕上」というハイブリットな仕様を採用しています。

※ニトロセルロースラッカー:1950~60年代のヴィンテージギターに採用されていた塗料の素材で、現在のポリエステルやウレタン等の塗料が開発される以前に使われていました。塗膜の強度や輝きなど塗料本来の性能でいえば古い技術だが、独特なしっとりとした風合いが魅力で多くのギタリストに愛されている。ただし現在は硬化剤が入るなど当時のものとは若干異なる。


気になるサウンドは?

HISTORYのレギュラーモデルであるTHシリーズをベースにモデル開発しました。
https://www.shimamura.co.jp/originalbrand/history/electric/products/index.htmlwww.shimamura.co.jp

THシリーズと同じピックアップを搭載し、ボディ材、塗装も最終的な仕上げ以外は同じ仕様です。
しかしそれぞれのモデルで比較してみたところ、そのサウンドはTHシリーズとはかなり異なる結果になったので驚きました。ルックスからくる印象そのままに、良い意味で粗さがある“Rugged”なサウンドになっています。今回はフレットの打ち込みをC.F.S.(サークル・フレッティング・システム)ではなく、伝統的なストレートに切られた溝に打ち込んでいますが、これにより倍音成分が変化したように感じられます。明瞭かつ音程感のしっかりしたTHシリーズと比べ、倍音がにぎやかで「心地よく暴れる」感じ、これまでのHISTORYとは一味違うサウンドになっています。


今回のRH(RUGGED-HISTORY)シリーズ第一弾はデタッチャブルネックモデル4品番!

f:id:shimamura-music:20180115144405j:plain

ラインナップ

※モデルごとのスペック詳細は文末に記載
f:id:shimamura-music:20180115144607j:plain

型名:HISTORY RH-SV/R
カラー:スリートーンサンバースト(3TS)
販売価格(税抜)¥155,000(税込¥167,400)


f:id:shimamura-music:20180115144635j:plain

型名:HISTORY RH-TV/M
カラー:オフホワイトブロンド(OWH)
販売価格(税抜)¥165,000(税込¥178,200)


f:id:shimamura-music:20180115144653j:plain

型名:HISTORY RH-BJ4/R
カラー:スリートーンサンバースト(3TS)
販売価格(税抜)¥155,000(税込¥167,400)

f:id:shimamura-music:20180115144709j:plain

型名:HISTORY RH-BJ4/M
カラー:ヴィンテージナチュラル(VNT)
販売価格(税抜)¥165,000(税込¥178,200)


HISTORYの新たな挑戦

f:id:shimamura-music:20180115152420p:plain
しがらみのないギターブランド。仕様は今のままで良いのかと、常に挑戦していきたいものです。
RHシリーズでは、ある意味「HISTORYの代名詞」ともいわれてきた2つの仕様をあえて採用していません。ひとつはC.F.S.(サークル・フレッティング・システム)、もうひとつはヘリテイジウッド・メイプルです。
今回はヴィンテージライクな外観とともに、極めてオーソドックスなスペックに挑戦しました。
結果として、そのサウンドの違いも、どちらが良い、悪いというものではなく好みの問題。そもそも音楽は人それぞれで、正解というものはありませんので、どっちもアリとも言えます。
レギュラーのTHシリーズとは基本仕様そのものは近いですから、特にC.F.S.やヘリテイジウッドについて興味がある方は、比較検討するよい機会だと思います。ぜひ店頭で弾き比べをしてみてください。


※第二弾は2018年3月頃にセットネック系(LS,SG,SAモデル)を発売する予定です。
 画像など用意が出来しだい当ブログにて情報発信しますのでお楽しみに!



スペック一覧

RH-SV/R(カラー:3TS)

ボディ:アルダー2or3ピース
ネック:ハードメイプル1ピース
ネックジョイント:ボルトオン(FAST ACTION JOINT)
指板:インディアンローズウッド(指板R:250R)
フレット:JESCAR FW47095-NS
スケール:648mm
ペグ:GOTOH SD91-RELIC
ナット:牛骨 (幅:42mm)
ブリッジ:GOTOH GE101TS-RELIC(HISTORY CUSTOM)
ピックアップ:HISTORY RVS-2×3
コントロール:1Vol,2Tone,5wayLeverSW
出荷弦:D'Addario EXL110 (.010-046)
アクセサリー:ハードケース, 調整用六角レンチ, 保証書
保証期間:1年


RH-TV/M(カラー:OWB)

ボディ:ライトアッシュ2or3ピース
ネック:ハードメイプル1ピース(指板R:250R)
ネックジョイント:ボルトオン(FAST ACTION JOINT)
フレット:JESCAR FW47095-NS
スケール:648mm
ペグ:GOTOH SD91-RELIC
ナット:牛骨 (幅:42mm)
ブリッジ:GOTOH BS-TC1-RELIC(Brass Saddle)
フロントピックアップ:HISTORY RVT-1/n
リアピックアップ:HISTORY RVT-1/b
コントロール:1Vol,1Tone,3wayLeverSW
出荷弦:D'Addario EXL110 (.010-046)
アクセサリー:ハードケース, 調整用六角レンチ, 保証書
保証期間:1年


RH-BJ4/R(カラー:3TS)

ボディ:アルダー2or3ピース
ネック:ハードメイプル1ピース
ネックジョイント:ボルトオン(FAST ACTION JOINT)
指板:インディアンローズウッド(指板R:250R)
フレット:JESCAR FW47095-NS
スケール:864mm
ペグ:GOTOH FB30-RELIC
ナット:牛骨 (幅:38mm)
ブリッジ:HISTORY JB700-RELIC
フロントピックアップ:HISTORY HBJ-1/n
リアピックアップ:HISTORY HBJ-1/b
コントロール:2Vol,1Tone
出荷弦:D'Addario EXL165 (ロングスケール/.045-105)
アクセサリー:ハードケース, 調整用六角レンチ, 保証書
保証期間:1年


RH-BJ4/M(カラー:VNT)

ボディ:ライトアッシュ2or3ピース
ネック:ハードメイプル1ピース
ネックジョイント:ボルトオン(FAST ACTION JOINT)
指板:ハードメイプル(指板R:250R)
フレット:JESCAR FW47095-NS
スケール:864mm
ペグ:GOTOH FB30-RELIC
ナット:牛骨 (幅:38mm)
ブリッジ:HISTORY JB700-RELIC
フロントピックアップ:HISTORY HBJ-1/n
リアピックアップ:HISTORY HBJ-1/b
コントロール:2Vol,1Tone
出荷弦:D'Addario EXL165 (ロングスケール/.045-105)
アクセサリー:ハードケース, 調整用六角レンチ, 保証書
保証期間:1年